SketchUp Pluginレビュー「ClothWorks」

SketchUp Pluginレビュー「ClothWorks」

こんにちは、DVERSE Inc.のkomiです。
Komi-Journal」では、余り馴染みのないSketchUpの使い方を紹介しています。今回の記事ではSketchUp Pluginレビューとして「ClothWorks」をご紹介します。

ClothWorks

SketchUpに布や紐の物理シミュレーションが行えるPlugin「ClothWorks」が登場しました。

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開発者は「Anton Synytsia」氏。このブログで以前紹介した物理シミュレーションPlugin「MSPhysics」を開発された方です。「MSPhysics」は機械的な動きを再現するのに適していましたが、有機的な柔らかいモノの動きを苦手としていました。

「ClothWorks」を使うと3Dモデルを形作るワイヤーフレームの一つ一つに物理的挙動を与え、布のような柔らかな動きを再現することができます。

上は「ClothWorks」の作例を参考に作った旗のシミュレーション。
Pluginサイト「SketchUcation」の「ClothWorks」用ページに、チュートリアル用の動画とPDFがアップされているので、操作を覚えるのは難しくありません。

今回はこの「ClothWorks」の機能についてレビューをしていこうと思います。

「ClothWorks」のシミュレーション
「ClothWorks」のシミュレーションは、3Dモデルに付与した属性によりリアルタイムで処理がなされます。

「ClothWorks」から付与できる属性は以下の3つ。

  • Cloth → 3Dモデルに布の属性を与える。線・面・立体モデルに付与することが可能。
  • Collider → 面・立体モデルにCloth属性モデルとの衝突判定を与える。シミュレーション中、移動することはできない。
  • Pin → Cloth属性モデルを固定する効果をモデルに与える。有料版「ClothWorks」だとシミュレーション中に移動させることができる。

各属性は「ClothWorks UI」から細かな動きを設定することが可能です。
また、「ClothWorks UI」からはシミュレーション環境の大まかな設定をすることもできます。

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「MSPhysics」もそうでしたが、UIがシンプルでとても解りやすくなっています。
「ClothWorks UI > Simulation」の各テキストの末尾にある(i)マークをクリックすると「Learn more」が表示されユーザーの手助けをしてくれます。

「ClothWorks UI > Object」では 「Advanced Setting > Help Box」にチェックを入れると各インプットボックスの説明がUI下部に表示されます。

ClothWorksで出来ること
線状の3Dモデルを分割してCloth属性を与えると、紐のような動きをシミュレートしてくれます。下は手作業での螺旋ライン作成。

立体的なモデルをCloth属性にすると…

お豆腐みたいですね!

Pin属性を与えられたモデルを使うと、複雑な形状でCloth属性モデルを固定することができます。

下は傘の作成例。

工夫次第で色々なことに使えそうです!

有料版で出来ること
有料版の「ClothWorks」では、シミュレーション中のPin属性モデルの移動や、シミュレーション後のワイヤーフレーム調整ができます。
下はつぶれた古タイヤの作成例です。タイヤホイールをPin・地面をCollider属性にしています。

「ClothWorks」の注意点
Cloth属性モデルの動きはワイヤーフレームに依存するため、モデルのポリゴン形状を意識しないと綺麗なシミュレート結果が得られません。
SketchUpはポリゴンを意識せずともモデル同士の結合ができてしまうため、「3D WareHouse」のモデルをすぐさま「ClothWorks」で使うのは難しいでしょう。

ポリゴン数の多いモデルは処理に時間がかかります(余りに多いとSketchUpが停止します)。「ポリゴンの多さ ≒ シミュレーションの美しさ」ではありますが、作り込みは程々にした方がいいようです。

また、Pin属性モデルの移動は直線のみで回転移動はできません。Cloth属性化したソリッドモデル内の空気圧についてはシミュレートしないようです。などなど・・・。

以上のことをふまえ、「komi-journal」では5月の日本の風物詩・こいのぼりを作成してみました。

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時期を若干逃した感がありますが、ご容赦ください ^_^;
この「こいのぼりモデル」は3D Warehousueへアップロードしてあります。興味がございましたら是非ダウンロードしてみてくださいね!

感想
他のソフトウェアのモディファイア(Modifier)のような機能です。SketchUpの有機的なモデルは【サンドボックス】ツールや手作業に頼っていたので「ClothWorks」の登場は待ちに待った感があり嬉しいですね。
ただPin属性に回転移動が無いなど、多少不便に感じるところがあるので、これからのアップデートに期待したいです。

短期間しか触っていませんが、布関係のインテリアはこのPluginがあればたいてい作成できそうな手ごたえがあります。素晴らしいPluginをありがとう!Anton Synytsia!

DVERSE Inc.でSketchUpの技術的サポートをしています。

ブログでは余り馴染みのないSketchUpの使い方や、 建築建設イベントのレポートなどを載せる予定です。お楽しみに。

I’m providing technical support on SketchUp for DVERSE Inc. and going to update various information such as un-familiar SketchUp usage, event reports on architecture/construction, etc. We hope you’ll be looking forward to it.